〔市民環境講座〕 H26年度市民環境講座
10月18日(土曜)、クリーンセンターで第3回市民環境講座「新川耕地の楽しさを知ろう!」が行われました。市民環境講座は市が「温暖化防止ながれやま」に委託して実施している事業で、本年度第3回目の開催です。今回は市北西部に広がる新川耕地に主にスポットをあて、新川耕地で見られるオオタカなどの野鳥の話や生き物の展示、ドングリ苗ポットづくり、地球温暖化の話など盛りだくさんの内容で行われました。当日は市内の親子など33人の方が参加しました。
まずは市内のオオタカなどの猛きん類について、野鳥に詳しい「NPOさとやま」の浅川さんによる講義が行われました。猛きん類は、するどい爪やくちばしを持つ、他の動物を捕食する習性がある鳥の総称で、新川耕地ではオオタカなどのタカの仲間や、ハヤブサやフクロウの仲間などが確認されています。オオタカの名前の由来は「大きいタカ」ではなく、背中が濃い青い色をしていることから「アオタカ」と呼ばれていたものが変化して「オオタカ」となったという話に、参加者の皆さんは驚いていました。浅川さんは、新川耕地のように猛きん類が多く住んでいるということは、そのすそ野となる生き物の種類や数が豊富で自然が豊かな証拠であり、これからも守っていく必要があると語りました。
次に「小さな森づくりin流山プロジェクト」代表の秋元さんを講師に、ドングリの苗ポットづくりを行いました。参加者は一旦外に出て、クリーンセンター入口付近でポットに土を入れ、そのポットの中にシラカシ、コナラ、マテバシイの3種類のドングリを植えて完成です。水はあげすぎないようにすることが大事で、5日から1週間に1度くらいでよいそうです。「早く芽が出るといいな」と子どもたちも楽しそうでした。
ポットづくりの後は、「野田エコライフ推進の会」代表の田中さんにより地球温暖化に関する講義が行われました。地球は直近の100年間で気温が急激に上昇していて、世界の平均気温は約0.8度、日本は約1.1度、東京は約3.3度も上昇しているそうです。これはインフルエンザにかかったかのような急激な上がり方であると田中さんは言います。この影響により、異常気象の多発、生物の絶滅、伝染病の拡大などが起こっているそうです。温暖化の原因は二酸化炭素の増加であり、節電やゴミの量を少なくすることなどにより家庭から出る二酸化炭素を減らす必要があると田中さんはおっしゃっていました。
このまま地球温暖化が進むと生き物はどうなってしまうかを知るために、「○○(まるまる)ボックス」という積み木のような学習ツールが使われました。ボックスには虫や鳥など様々な生き物が描かれています。田中さんは子どもたちに幼虫などのボックスを一番下に、ワシなどの猛きん類のボックスを一番上に置いてもらい、食物連鎖ピラミッドができあがりました。そこで、子どもに一番下にいる生き物のボックスを弾くよう指示すると、ピラミッドは崩れてしまいました。田中さんは、地球温暖化の影響で一番下の生き物が絶滅してしまうと、それを食べていた生き物も絶滅して、このように生態系が崩れてしまうと話し、参加者も地球温暖化の影響を視覚的に理解できた様子でした。
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