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〔市民環境講座〕                                                  H26年度市民環境講座  

平成27年2月15日(日曜)、生涯学習センターで第5回市民環境講座「講演と映画上映会」が行われました。市民環境講座は市が「温暖化防止ながれやま」に委託して実施している事業で、本年度第5回目の開催です。今回はNHKの「ニュースウオッチ9」で活躍されている気象キャスターの井田寛子さんをお招きしての講演と、地球温暖化に関するドキュメンタリー映画「+6℃」の上映会を行いました。当日は冷たい北風が吹く強風の中、ホールがほぼ満員となる約240人が参加しました。


   講師の井田さんは、災害報道の経験をきっかけに災害から命を守る情報を発信できる気象予報士になろうと、キャスターの仕事をしながら何度も挑戦して資格を取得したそうです。番組制作の話では、天気予報ができるまでや、ニュースウオッチ9のちょっとした裏話も話され、会場も大いに盛り上がりました。天気予報の時に使う「差し棒」には色々な色があるそうで、流山市のイメージを聞く井田さんに会場からは「緑!」という声が上がりましたが、残念ながら緑の差し棒は無いそうで、翌16日は黄色を使うことが決まりました。


   昨年9月にニューヨークで行われた国連気候サミットに、日本の気象予報士として唯一参加した井田さん。過去約100年間で世界の平均気温は約0.8℃、東京においては約3.2℃も上昇していて、異常気象や海面上昇などの様々な影響が世界中で起きていると語ります。温暖化の主な原因は電気、ガス、ガソリン等のエネルギー消費によって発生する二酸化炭素の急増で、実際に日本の観測地点でも濃度がどんどん上昇していて、今強力に対策を進めないと2050年以降の世界に大きな影響を与えると警鐘を鳴らしました。


   講演の最後には、参加者に手伝ってもらってのミニ実験も行いました。半分くらいまで水の入った2リットルペットボトルに二酸化炭素を注入しよく振るとあら不思議。ペットボトルはぺしゃんこにつぶれてしまいました。これは二酸化炭素が水に溶けやすい性質のためペットボトル内の気体の部分が少なくなり起こったものですが、2回、3回と繰り返すと、ペットボトルはつぶれなくなりました。二酸化炭素がそれ以上溶けない飽和状態になって変化が無くなるのですが、井田さんによると地球でも同様のことが起こっており、最大の吸収源である海が飽和状態になると地球温暖化にも大きな影響が出るとのことです。


  

前日は秋田県で講演を行い直接会場入りした多忙な井田さんですが、講演前後には、ロビーで写真撮影や著書へのサインをお願いする参加者に気さくに応じる姿がありました。講演の中で約束した「翌2月16日の天気予報では黄色の差し棒を使う」という公約(?)も果たされ、アンケートでも井田さんの温かい人柄に好感を持ったという感想が多く寄せられました。


  
講演のあとは地球温暖化のドキュメンタリー映画「+6℃」の上映が行われました。この映画では地球温暖化により世界の気温が上昇していった時に何が起こるのかを研究に基づき描いています。1℃の上昇でも砂漠化や森林火災などの災害が各地で増え、2℃上昇すると生態系が激変し、それ以上上昇すると温暖化を食い止めることが難しくなり、最悪の場合人類も滅亡の危機に晒される可能性があるというショッキングな内容で、参加者のアンケートでも「身近に考えさせられる内容」と大きな反響をいただきました。


  
地球温暖化の最悪のシナリオを回避するために私たちができることはエネルギー消費を抑えることであり、節電をする、車の使用を控えるといった地道な行動を積み重ねることが重要です。なお、市では節電に役立つ小型電力計「ワットアワーメーター」の無料貸し出しを行っています。リアルタイムに電力消費量を表示することが可能で、家電の比較や待機電力を測ったりすることが可能です。また、一定以上の節電を達成すると応募できる「ながれやま節電チャレンジ2014・冬」の受付も実施しています。詳しくは下記リンクをご参照ください。


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